FMはつかいちでは環境に優しい、地球に優しい取り組みを行っている企業・個人の方にお話をお聞きしています。
今回は永本建設株式会社の代表取締役、永本清三さんです。
永本建設(株)の目指す家まもりのできる工務店
永本建設(株)は、家づくりのプランを作成するところから引き渡した後も、家に関わるいろいろなことを相談いただける家まもりのできる、地域に根付いた工務店を目指しています。
永本さんがプランを立てるときは、いつも住まい手の立場になって想像します。
ご主人だったら、奥さんだったら、この家でどう過ごすだろうか。
趣味がロードバイクであれば家で練習するのもいいかもしれない。
家でスタンドバイクを漕ぐときの場所が、窓からの景色を眺めながらできる場所だったらどうだろう。
料理を作る時、どんな空間だったらやりやすいだろうか。
その家の一番気持ちのいいところで料理をするのはどうだろう。
その方の暮らし方をヒアリングすることにしっかりと時間をかけ、最終的な家族の形を想像しながら、予算に合わせて納得していただきながらプランを作っていきます。
自然素材にこだわることになったきっかけ
自然素材を使った家づくりにこだわっている永本さんですが、きっかけは自身の事故でした。
20年前、趣味である魚釣りにでかけた永本さんは、なかなか魚が釣れず車で仮眠していました。
前方に停めていた車の排気ガスが車内に入り込んでいたのにも気付かず寝ていた永本さんですが、目が覚めたときは手も足も動かない状態。
なんとかドアの取っ手に手がかかり、頭から地面に落ちましたが一命を取り留めました。
それ以降、建築現場に入ると合板のにおいやクロスを貼ったときのにおいが全くだめになったのです。
一方、当時手掛けていた神社に入ってもなんの症状もなく、気持ちよささえ感じました。
化学物質を使わない神社のような建物や、土と石と木材でできた生家ではシックハウスになった永本さんも大丈夫だったのです。
永本さんは、これをきっかけに昔ながらの自然素材の家を作りたいと考えるようになりました。
流行りで新しい素材を使っても、経年変化に対応できないものもあります。
石、鉄、土、木材など、最終的に土に還っていくものこそ確かな素材であると考えています。
自然エネルギーを利用したパッシブデザイン
永本建設(株)では断熱性能を高め、夏の熱を遮断し冬の寒さをしのぎ、瀬戸内の特徴である凪を少しでも快適に過ごすために通風に特に配慮したパッシブデザインを得意としています。
※パッシブデザインとは
特別な機械装置を使わずに、太陽の光、熱風などの「自然エネルギー」をそのまま利用して、快適な家づくりをしようとする設計手法
断熱をしっかりと行った上で室内の空気を動かしていく工夫をしています。
冬場は太陽熱を集め床下に落とし、床下を温めることで朝起きたときの室温を15℃にすることが可能です。
またリビングに障子を取り入れることで、窓(ペアガラス)からの冷気が部屋に入り込まないようにします。
これがカーテンであれば、下の5センチの隙間から冷気が入ってきます。障子を入れるだけで空気の流れがぴたっととまるのです。
軒を1.5mと長く出すこともひとつの工夫です。
雨の日に窓を開けたままにしておくこともできる上、何より夏場は、軒で三角の高低差をつけることで上の方にたまった暖かい空気をためて逃がすことができます。
そうすると自然に風が流れ、凪の嫌な雰囲気を解消することができます。
木の循環を知ってもらうバスツアー
施主さんと林業家さんと山に登って木を伐採するバスツアーを実施しています。
伐採した木に施主さんの名前を書いてもらいそれを柱にしたりと、「木の循環」を知り、家を大切にしてもらいたいという思いでやっています。
自然のエネルギーを利用したパッシブデザインで快適な住まいづくりを!
FMはつかいちで放送されました
永本建設株式会社
住所/広島県廿日市市新宮2-14-12
電話/0829-31-6655
ホームページ/https://nagamoto-home.com/
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